松谷みよ子/文 瀬川康男/絵 童心社 1967年
「赤ちゃんと、どんな風にコミュニケーションとったらいいでしょうか?」こんなお問い合わせをいただくことがよくあります。
この絵本はそんな赤ちゃんとご家族にぴったりの絵本です。「いない いない ばあ」と語りかけて一緒に楽しむことで、
大人もあかちゃんも笑顔になり、心の交流を通じて親子の信頼を深めるきっかけになります。
そんな読者の皆さんの体験や信頼が口コミで広がり、支持され続けてきた絵本です。(童心社)
刊行50周年 |
松谷みよ子/文 東光寺啓/絵 童心社 1969年
おやまをこえて、のはらをこえて、おさじさんがやってきました。おいしいものは、ありませんか。
あかちゃんが、“食”に親しむ1冊。(童心社)
「松谷みよ子あかちゃんの本」シリーズ6冊目。シリーズ5冊目の『のせてのせて』ともに、東光寺啓さんが絵を担当。
柔らかく優しい雰囲気の文と挿絵は、懐かしい温かさに満ちています。 |
森比左志 わだよしおみ 若山憲/作 こぐま社 1972年
しろくまちゃんがホットケーキを作ります。卵を割って、牛乳を入れて…。焼き上がったらこぐまちゃんを呼んで、
二人で「おいしいね」。見開きいっぱいに描かれたホットケーキの焼ける場面は、子どもたちに大人気。(こぐま社)
シリーズ一番人気。やはりホットケーキの存在が大きいのでしょうか。 こぐまちゃんの友達のしろくまちゃんが主人公。しろくまちゃんがお母さんと一緒にホットケーキを焼きます。 道具をそろえて、卵を割って、牛乳と粉を入れてかき回します。でも、しろくまちゃんはまだ小さいのでうまく出来ません…。 ホットケーキを焼くシーンの「どろどろ」「ぷつぷつ」「ふくふく」とか、焼けていくときの擬音の変化など、 言葉の完成を触発するようにもなっています。そして、こぐまちゃんと一緒に、ホットケーキを食べるのです。 こんな要素が重なっているのですから、子ども達のお気に入りの絵本になっているのも納得の一冊です。 |
馬場のぼる/作 こぐま社 1972年
11ぴきのねこがコロッケの店をはじめました。ところが、毎晩食べる売れ残りのコロッケに、ねこたちはうんざり。
「鳥の丸焼きが食べたいねえ」と夢見ていると、そこへ一羽のあほうどりが現われて…。(こぐま社)
1967年に第1作『11ぴきのねこ』が発表されて来年で50年。今や親子3代に楽しまれるシリーズは6作。
2作目であるこの絵本は、とらねこ大将と10ぴきの仲間の愉快な冒険物語。この11ぴきが曲者で、したたかだけど、憎めない。
決して品行方正ってわけじゃなく、ちょっとずるい。だけど間が抜けていて、その上、自分たちの欲求には
忠実で甘い。でも、エネルギッシュ。その破天荒ぶりが、子どもたちの心情をくすぐり、共感と喜びを生むのでしょうね。 |
まど・みちお/詩 にしまきかやこ/絵 こぐま社 2016年
「ぞうさん ぞうさん おはなが ながいのね そうよ かあさんも ながいのよ」
だれもが一度は歌ったことのある懐かしい歌。この詩を『わたしのワンピース』の作者が、敬愛するまどさんと、
子どもたちへの愛を込めて、一冊の絵本にしました。赤ちゃんとお母さんの心をつなぐ一冊です。(こぐま社)
こぐま社50周年記念出版 |
瀬田貞二/訳 瀬川康男/絵 福音館書店 2017年
瀬田貞二
1916(大正5)年、東京(旧本郷区湯島切通坂町)に生まれる。本郷小学校、開成中学校、第一高等学校、東京帝国大学国文科に学ぶ。
卒業後、府立第三中学校夜間部・桂友中学校の教諭となる。1942年、召集。市川市の国府台陸軍病院に衛生兵として勤務。
終戦によって桂友中学校に復職するも2年で退職。1949年、平凡社にて「児童百科事典」(全24巻)の編集を担当する。
1957年、平凡社退社。その後、川村学園、青山女子短大の講師となるが、翻訳、創作、評論、研究に精力的に取り組み、
戦後の子どもの本の世界で要(かなめ)となる活動をする。1979年、逝去。(福音館書店)
瀬田貞二生誕100周年記念出版 新刊 |
エドワード・アーディゾーニ/作 こぐま社 2011年
エドワード・アーディゾーニ
イギリスを代表する絵本作家。1900年、ベトナムで五人兄弟の長男として生まれる。五歳でイギリス東部のイプスウィッチという海辺の町に移る。
事務員として働いた後、1926年、プロの画家として独立。1940年には、公式の従軍画家に任命される。1956年、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞。
1970年、ロイヤル・アカデミー会員に選ばれる。代表作『チムとゆうかんなせんちょうさん』(福音館書店)の絵本をはじめ、
挿絵画家としても高い評価を受けており、数多くの美しい本を残している。1979年11月没。(こぐま社)
完全復刻版 |
リンドグレーン
スウェーデンのスモーランド地方に生まれる。1941年の冬、肺炎にかかった娘を喜ばせようと、天真爛漫な赤毛の女の子ピッピの物語を思いつく。その物語は1945年に『長くつ下のピッピ』として刊行され、
またたくまに子どもたちの人気を集めた。その後、児童書の編集者をつづけながら、「ピッピ」の続編に加え、ロッタちゃん・エーミル・やねの上のカールソンなど、愛すべきキャラクターが活躍するさまざまな物語を生みだし、
さらに農村の子どもの生活をユーモラスに描いた「やかまし村」シリーズ、少年たちが大活躍する「名探偵カッレくん」シリーズ、空想豊かなファンタジーなど、世界の子どもたちから愛される数多くの作品を残した。
その作品は全世界80カ国以上で読みつがれており、総出版部数は1億部に及ぶ。
1958年、「国際アンデルセン賞」を受賞、そのほか国内外で数多くの賞を受賞した。
2002年、死去。同年、スウェーデン政府によりその功績を記念して「アストリッド・リンドグレーン記念文学賞」が設立された。(岩波書店)
『愛蔵版アルバム アストリッド・リンドグレーン』ヤコブ・フォシェッル/監修 石井 登志子/訳 岩波書店 2007年
第23回絵本原画展の始まりは、アストリッド・リンドグレーンの生き方・子ども時代の豊かさ・生き生きとした本を知って欲しい思いでした。
時をつむぐ会の中でも、夏休みなどを利用して、親子で読み、心が動いたところに付箋を貼っていきました。
今ではたくさんの付箋が、にぎやかに本に付いています。会場に、付箋を付けたまま置くので、読んで下さい。
他の人がおもしろいと思った所と、自分は違うかな?同じかな? |
加古里子 1926年福井県武生市に生まれる。東京大学工学部応用化学科卒業。工学博士。技術士(化学)。児童文学の研究者でもある。 現在は、出版を中心に幅広く活躍。作品は『からすのパンやさん』を代表する「かこさとしおはなしのほん」シリーズ、 「だるまちゃん」シリーズ、「かこさとしからだの本」シリーズ、『伝承遊び考』など600点余。 2008年菊池寛賞受賞、2009年日本化学会より特別功労賞を受賞。
こどものとも60周年記念出版 新刊 待望の“変身”作 |
「ノミ」のジャンプの話から始まり、ちゃんと宇宙の話へつながっていく意表を突く展開が加古さんの真骨頂。 こういう知識を踏まえつつ、沢山の情報を精査し織り交ぜて、読者の関心をどんどん引きつけます。 この本の一連のシリーズは、子どもの目から見たら壮大なテーマばかりですが、それを身近のところから やさしく分かり易くしてくれるのが加古さん流。絵本を広げれば、宇宙旅行ができるのです…。 |
刊行早々に高崎でお披露目。90歳の加古さんの描き下し作。日本中の伝統玩具が各県ごとに描かれた「いろはすごろく」と 「おくにめぐりすごろく」と、一枚で両面を楽しめる構成です。 |
数あるシリーズの中から今回は「かみなりちゃん」が高崎に来ます。2017年はだるまちゃんが生まれて50年目にあたります。 シリーズは発行部数累計650万部を超える人気作。 前作『だるまちゃんとてんぐちゃん』を出版したとき、懐古趣味的だと批判を受けたそうで、-じゃあ次は近未来だ-と、 近未来的な雷の国を創作。ワクワクの建物、乗り物や家電に美味しそうなご馳走。そして、プールや公園の遊具、テレビや家電、 家具、何もかもにツノがついていて、子どもの遊び心をくすぐるつくりになっています。 |