あべ弘士  ☆   tupera tupera  ☆   酒井駒子  ☆   LEE

かがくいひろし  ☆   ヨシタケシンスケ  ☆   鈴木のりたけ


あべさんは動物とはなしができるひとだ。
かつてヒトと動物が同じことばを話していたころへと、
わたしたちを連れていってくれる。
旭川に生まれ育ち、旭山動物園の飼育員として25年間、
動物たちの生と死に触れてきたからこそできる仕事だろう。
アイヌのひとたちの暮しを身近に見た子ども時代をすごし、
北海道の地への深い愛情と誇りをはぐくんできた。
「アイヌの絵本をつくることは、
絵本作家としての自分の使命だと思っている」と
考えていることを知り、
ついに、この重厚なテーマに挑んでもらいました。


こんなに苦労した本ははじめてです。
アイヌの人たちの思想や哲学を、
まちがって伝えてはいけない。
大昔から変わることのない自然のいとなみと、
ヒトとヒグマの約束事を絵本にしました。
40年、思いめぐらせてきた物語です。
あべ弘士


クマと少年

『クマと少年』 作 あべ弘士

かあさんのおっぱいをいっしょに飲んで、本当の兄弟のように育てられた少年とクマのキムルン。いっしょに野の花で遊び、虫や魚をおいかけた。キムルンが大きくなった頃、アイヌの人々にとっての最高神であるクマを天に帰す儀式、イオマンテがやってきて......。山の神クマとアイヌの少年をめぐる壮大ないのちの物語。(2018年)


「すわる絵本をつくりたい」という亀山さんの言葉から
スタートしたしかけ絵本。
tupera tuperaさんとは、なぜかいつも、形から本づくりが始まる。
「絵本にパンツをはかせたい」
「丸い絵本をつくろう」と注文の多い絵本作家だ。
それには、製本所、印刷所の熱い協力が欠かせない。
何度も何度もテストをくり返し、やっとたどりついた形。
大村製本さん、ありがとうございました!
tupera tuperaとは、「あたまのねじがはずれるおまじない」だから、
この作家のぶっ飛んだ発想についていくのは、
編集者も、製本所も、もう必死です。


ブロンズ新社さんとの絵本作りは、
いつも新しいチャレンジができて、刺激的です。
そして、絵本を作るには、作家の力だけではなく、
チームワークが必要なのだということを、毎回実感させられます。
みなさんの熱い気持ちと協力に感謝し、
これからも既存の絵本作りにとらわれない、
実験的で新鮮な絵本作りをしていきたいです。
懲りずに、おつきあいよろしくお願いします!
tupera tupera


ともだち しょうかい しようかい

『ともだち しょうかい しようかい』 作 tupera tupera

このほんにとうじょうするのは、みんなあなたのともだちです。四角の枠の中をじゆうにかんがえて、ともだちをしょうかいしてみてね。tupera tuperaの新しいしかけ絵本。(2019年)


子どもにとって、お気に入りのぬいぐるみは、人生最初の友達だ。
ところがいつのまにか、手もとを離れ、いなくなってしまう。
あの子は、どこへいってしまったのだろう……
甘酸っぱい思い出のぬいぐるみを、
みごとなファンタジーに仕立てた幼年童話が、『ビロードのうさぎ』だ。
およそ100年前に描かれたお話には、
ウイリアム・ニコルソンをはじめ、世界の画家が挿絵を寄せてきた。
この素晴らしい名作「子ども部屋の魔法」を、
現代の絵本としてよみがえらせるのは、
酒井駒子さんしか考えられなかった。
絵も言葉も駒子さんの世界観で表現してほしくて
あえて抄訳(物語を短くすること)してもらった。
多くの「The Velveteen Rabbit」があるけれど、
世界一の絵本を生み出せたと思う自信作です。


小さい頃、可愛いがったり、かじったり。
引っ張ったり、放り投げたり。
くっついて暮らしていた頃を思い出しながら描きました。
たくさんの人の、同じ思い出が、
ぬいぐるみという形に入っている。
sakai komako


ビロードのうさぎ

『ビロードのうさぎ』 原作 マージェリィ・W・ビアンコ 絵・抄訳 酒井駒子

ある日、ぼうやのもとにやってきたビロードのうさぎ。子どもに心から愛されたおもちゃにおとずれる「子どもべやのまほう」の話を耳にします。やがて、ぼうやにとってかけがいのないものになったうさぎは......酒井駒子の繊細な絵と抄訳で名作がよみがえります。(2007年)


困った人、弱った動物を
放っておくことができないのが、LEEさんという人だ。
自然災害が起こるたびに、各地へすっ飛んでいく。
役立つ日用品をクルマに満載して届けたり、復興を手伝ったり、
じつに自然体で、すっと手をかすことができる人だ。
そんな人だから、弱った動物たちも、
LEEさんに吸いよせられるようにやってくる。
子猫をあずけにきた野良猫の感動的な
エピソードは、素晴らしい物語になり、
酒井駒子さんが、子猫をいたわる少女を
みごとに描ききって、感動の一冊が生まれた。


お話を書いてみませんか?
そのお誘いを受けてでき上がった物語は、
自発的に湧き上がった「小さな心の成長譚」。
「ヨクネルとひな」は、初めて愛することを
経験した女の子の物語であり、野良猫たちが
ボクに愛情の書き方を教えてくれた物語。
Lee


ヨクネルとひな

『ヨクネルとひな』 文 LEE  絵 酒井駒子

ひなちゃんのおうちに、やせっぽちのこねこがやってきました。のらねこのおかあさんがつれてきたのです。やさしくふいてあげると、おおきな青いめがあらわれました。「わあ...きれいな め」ひなちゃんが、こねこをそうっとだいてみると......。読むたびに、あたたかい気もちにつつまれる絵本。(2015年)


特別支援学校の教師として、
たくさんのこどもたちから、愛されてきたかがくいさん。
絵本作家になったかがくいさんがつくった
「だるまさん」シリーズも、やっぱり愛されつづけ、
いまこの瞬間も、こどもたちを笑顔にしています。
笑って心をふくらませ、自分をすこやかに保つこと。
これは、かがくいさんから教えてもらった、
いちばん、たいせつなことです。
いひひ。にんまり。ぐふぐふ。げらげら。
笑うとかならず、なーんかいいこと、ありますからね。


今の大変な時代に悲しい本というのは、
ちょっとつらいなぁと思うのです。
僕はふんばって笑顔になれる、笑える絵本を
つくっていきたいと思っています。
絵本を通して、楽しく笑顔になってくれればと思うのです。
僕も、絵本を描くことで笑顔になっています。
皆さんもどうか元気な笑顔でいてください!
(絵本ナビインタビュー2009.01.05より一部抜粋)
かがくいひろし


だるまさんが

『だるまさんが』 作 かがくいひろし

だ・る・ま・さ・ん・が」左右にうごくだるまさん。ページをめくると......あらら、びっくり! 大わらい! さて、おつぎは......? 0歳の赤ちゃんから大人まで、ページをめくるたびわらいの渦に引きこまれる、とびきりゆかいな「だるまさん」シリーズ第1弾です。(2008年)

だるまさんの

『だるまさんの』

「だ・る・ま・さ・ん・の」めがねをかけただるまさんが登場。ページをめくると、あっとおどろく展開に! 大人気のだるまさん、こんどは何を見せてくれるかな? わらいがはじけるファーストブック、話題の「だるまさん」シリーズ第2弾です。(2008年)

だるまさんと

『だるまさんと』

いちごさんにばななさん、めろんさん。今回はだるまさんのお友だちも新登場! ページをめくると、だるまさんと、くだものさんが、あんなことやこんなこと......。わらいがはじけるファーストブック、話題の「だるまさん」シリーズ第3弾です。(2009年)

おしくら・まんじゅう

『おしくら・まんじゅう』 作 かがくいひろし

いたずら紅白まんじゅうが、あんな子からこんな子まで、おしくらまんじゅう。こんにゃく、なっとう、ゆうれいまで登場します。おされたみんなはどうなる~?! ページをひらいて ひゃあ びっくり!(2009年)


「かんがえる頭があれば、世の中は、はてしなくおもしろい」。
これは、ヨシタケさんの絵本の企画を立てたとき、
ずっと頭にあったことば。
その意図をくみとり、想像もつかない角度と、
おどろくほどの発想のひきだしで、
企画をすばらしいものに変身させて、
打ち返してくださった、ヨシタケさん。
この化学変化の瞬間は、編集者のたからものです。
この絵本をよんだ、ちいさな読者のみなさんが、
「いいことおもいつーいた!」と、
じぶんの頭でかんがえはじめる瞬間が、
これからも、たくさんあふれますように。


絵も小さいし、着色も苦手だし、お話を考えたこともない。
絵本なんて作れると思っていなかった私に、
「ヨシタケさんなりの作り方があるはずだ」と
粘り強くアドバイスをしていただきました。
「短所は長所になるかもしれない」。
私は、そのことをこの本に教えてもらったのです。
ヨシタケシンスケ


りんごかもしれない

『りんごかもしれない』 作 ヨシタケシンスケ

テーブルの上にりんごがおいてあった。 ......でも、......もしかしたら、これはりんごじゃないかもしれない。もしかしたら、大きなサクランボのいちぶかもしれないし、心があるのかもしれない。実は、宇宙から落ちてきた小さな星なのかもしれない...... 「かんがえる」ことを果てしなく楽しめる、発想絵本。(2013年)

もう ぬげない

『もう ぬげない』

ふくがひっかかってぬげなくなって、もう どれくらいたったのかしら。このままずっとぬげなかったらどうしよう。このままおとなになるのかな。ぬがないまま、工夫しながら生きる? ぬげない仲間をみつけて、たのしく生きる? あれこれ考えるうち、だんだんおなかがさむくなってきて......(2015年)


「しごとば」シリーズは、緻密な取材と、
取材相手との密なコミュニケーションが基本。
のりたけさんは、持ち前の好奇心と情熱で、
相手の心をひらき、驚異の理解力と構成力で、
複雑なしごとの現場を、魅力的なページに落とし込みます。
「おもしろいものをつくりたい」という
のりたけさんのパワーに率いられ、チーム一丸となって
つくりあげていくのが、「しごとば」シリーズ。
「のりたけさんのライフワークにしていただきたい」と、
刊行当初からずっと願いつづけている、大切な絵本です。


この本を開くたびに、取材でお世話になった
たくさんの人の顔が思い出されます。
あんなことやこんなもの、ぜ~んぶ人が作ってる。
この本を眺めると、そんな当たり前のことを
もう一回かみしめることができます。
それはまるで人間賛歌。
しごと、バンザイ!
鈴木のりたけ


しごとば

『しごとば』 作 鈴木のりたけ

仕事の現場が絵本になりました! 子どもたちに人気の9職業、9の「しごとば」が大集合。使う道具や、仕事の流れもくわしくしょうかい。「新幹線運転士」が「すし職人」のお店でおすしを食べていたり、仕事が他の人の役に立っている「つながり」をさがすのも楽しい絵本。(2009年)

しごとば・東京スカイツリー

『しごとば・東京スカイツリー』

歴史的なプロジェクトを支える、15の職業と、そのしごとばを大公開! スカイツリーが完成するまでの建築過程や、タワーの秘密も満載。豪華しかけページには、「スカイツリー大解剖図」も収録。  【収録職業】 設計士/鉄工員/現場監督と職人/クレーンオペレーター/照明コンサルタント/エレベーター工/広報/地元の人びと(2012年)